「神はイエスを復活させられた」

使徒言行録13章26-43節

教師・久野 牧

使徒言行録に基づく前回の礼拝では(2024年2月25日)、パウロたちが第一次伝道旅行において、ピシディア州のアンティオキアで行った説教の前半(16-25節)の御言葉を聞きました。そこではイスラエルの歴史がかいつまんで語られ、神の約束の救い主派遣が、イエス・キリストにおいて実現したということが語られました。その続きである本日の26節以下においては、その約束の救い主がエルサレムの人々によって殺されたこと、そしてそのようにして死の世界に降られたイエスを神が復活させられたことが、中心的なこととして語られています。

パウロは、ここでイスラエルの人々は、神が救い主として送ったイエスを十字架にかけて殺してしまった、ということを強調しています。それは旧約時代に語られた預言者たちの言葉を彼らが正しく理解することができていたならば、人々はこんな愚かなことをすることはできなかったはずだ、とパウロは語りたいのです。それでは神が送られた救い主イエスが人々に殺されることによって、神の救いのご計画は挫折してしまったのでしょうか。パウロはそんなことはないということを明らかにするために、次に人の手によって殺された主イエスが、神によって死からよみがえらされた出来事を語っています。人の手は神から遣わされた救い主イエスを死に追いやった、しかし神の手はそのイエスを死者の中から引き出して、即ちよみがえらせて、新しい命に移されました。それで終わりではありません。この復活の主イエスに結びつくことによって、その信じる人に、同じように復活の命が約束されるということも語っています。これが「救いの言葉」(26)であり、「福音」(32)と言われるのです。驚くべき知らせです。

パウロの説教において繰り返されている「神はイエスを死者の中から復活させられた」という言葉は、初代教会の最も古い、そして中心的な信仰告白でした。死者がよみがえらされるという信じがたい出来事を、神の業として信じる信仰の上にキリストの教会が建てられ、この信仰を生き抜くことに生死をかけたのが、初代教会のキリスト者たちでした。それは初代教会の時代に限らず、それ以後、今日に至るまでの二千年余にわたる教会の歴史において貫かれているものです。

復活が約束されていることを、パウロは別の面から次のように説明しています。その一つは、「この方による罪の赦し」(38)であり、他は「信じる者は、この方によって義とされる」(39)です。すさまじいまでの人間の罪が、神からの救い主を死へと追いやりました。それによって人は神に反逆し、神との関係を自ら破壊してしまいました。しかし、神は御子を死から復活させることによって、御自ら人間の罪の赦しの道を開き、またご自身との関係の回復の道を備えてくださいました。それが神との和解であり、人が義とされるということです。わたしたちは、御子の十字架の死と、死からの復活を神の救いの業として信じる時に、このようなとてつもない恵みを自分のものとすることができます。この計り知れない神の恵みの受け手とされているわたしたちであることを、畏れと感謝をもって受け止めましょう。

説教を終えた後、パウロたちのもとに集まって来た人々に対して、彼は次のように勧めています。「神の恵みのもとに生き続けるように」(43)。多くの異なる教えや、他の神々からの誘惑があるであろうこの世で、驚くべき御業を成し遂げられた神の恵みの下で生き続けよと、わたしたちも声を大にして心を込めて宣べ伝えようではありませんか。それが今日の教会が果たすべき中心の務めです。

主日礼拝 2024.10.13

開会     10時15分
司会    加藤  治
奏楽    古賀 洋子

前奏
招詞詩編33章20∼22節 (旧約p864)
讃美歌62 主イエスのみいつと
祈祷
聖書使徒言行録13章26∼43節 (新約p239)
信仰告白使徒信条
讃美歌161 イマヌエルのきみのみ
説教「神はイエスを復活させられた」教師  久野 牧(録画配信)
祈祷
讃美歌332 主はいのちを
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄542 よをこぞりて
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.10.06

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    十時やよい

前奏
招詞詩編2章12節 (旧約p836)
讃美歌20 主をほめよわがこころ
祈祷
聖書詩編16篇10∼11節 (旧約p846)
フィリピの信徒への手紙 1章12~30節
信仰告白使徒信条
讃美歌396 なやみのあらぬを
説教「知らずにいてもらいたくない」 伝道師  海東 強
祈祷
讃美歌526 主よ、わが主よ
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄542 よをこぞりて
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.09.29

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    古賀 洋子

前奏
招詞イザヤ書9章5節 (旧約p1074)
讃美歌67 よろずのもの
祈祷
聖書歴代誌上17章10∼12節 (旧約p652)
コリントの信徒への手紙二 5章1~10節
信仰告白使徒信条
讃美歌258 とうときみかみよ
説教「永遠の家をめざして」 伝道師  海東 強
祈祷
讃美歌483 主とともならん
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄542 よをこぞりて
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.09.22

開会     10時15分
司会   海東   強
奏楽   十時 やよい

前奏
招詞出エジプト記33篇19節 (旧約p150)
讃美歌20 主をほめよわがこころ
祈祷
聖書イザヤ書40章12∼14節 (旧約p1124)
ローマの信徒への手紙11章25~36節(新約p291)
信仰告白使徒信条
讃美歌90 ここもかみの
説教「すべての人を憐れむ」 伝道師  海東 強
祈祷
讃美歌312 いつくしみ深き
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄542 よをこぞりて
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.09.15

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    古賀 洋子

前奏
招詞エレミヤ書31篇3節 (旧約p1234)
讃美歌7 主のみいつとみさかえとを
祈祷
聖書エゼキエル書16章6節 (旧約p1315)
エフェソの信徒への手紙3章14~21節  (新約p355)
信仰告白使徒信条
讃美歌246 かみのめぐみは
説教「愛に立つ者」 伝道師  海東 強
祈祷
讃美歌429 あいの御神よ
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄542 よをこぞりて
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.09.01

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    十時やよい

前奏
招詞詩編50篇14∼15節  (旧約p883)
讃美歌6 われら主をたたえまし
祈祷
聖書詩編16篇7~11節 (旧約p846)
ヨハネの手紙一5章10∼21節 (新約p446)
信仰告白使徒信条
讃美歌250 つみのちからせまりて
説教「死に至らない罪」  伝道師 海東 強
祈祷
讃美歌334 いつわりの世に
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄542 よをこぞりて
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.08.25

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    十時やよい

前奏
招詞詩編147篇1∼3節 (旧約p987)
讃美歌3 あめつちの御神をば
祈祷
聖書箴言20章1節 (旧約p1016)
エフェソの信徒への手紙5章11∼20節 (新約p358)
信仰告白使徒信条
讃美歌246 かみのめぐみは
説教「あなたがたは、世の光」  伝道師 海東 強
祈祷
讃美歌326 ひかりにあゆめよ
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄543 主イエスのめぐみよ
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.08.18

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    古賀 洋子

前奏
招詞出エジプト記19章3~6節 (旧約p124)
讃美歌55 今日はひかりを
祈祷
聖書申命記25章5~10節 (旧約p319 )
ローマの信徒への手紙7章1∼6節  (新約p282)
信仰告白使徒信条
讃美歌84 かみにたより
説教「新しい生き方」  伝道師 海東 強
祈祷
讃美歌500 みたまなるきよきかみ
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄543 主イエスのめぐみよ
派遣と祝福
後奏

主日礼拝 2024.08.11

開会     10時15分
司会    海東  強
奏楽    十時やよい

前奏
招詞詩編1篇1~3節 (旧約p835)
讃美歌1 神のちからを
祈祷
聖書サムエル記上18章7~13節 (旧約p458)
コリントの信徒への手紙一2章11節∼3章19節 (新約p301)
信仰告白使徒信条
讃美歌420 世界のおさなる
説教「自然の人、霊の人」  伝道師 海東 強
祈祷
讃美歌231 みかみの統べます
献金と感謝祈祷
主の祈り
頌栄543 主イエスのめぐみよ
派遣と祝福
後奏